黒ナンバーとは?何のために必要?
黒地に黄色い文字のナンバープレート(通称「黒ナンバー」)は、軽貨物自動車運送事業(軽自動車で荷物を有償運送する事業)に使用される営業用ナンバーです 。軽バンや軽トラックなどの配送車に取り付けられ、事業用車両であることを示します。黒ナンバーを取得せず自家用の軽自動車で荷物を運ぶことは法律違反となり、罰則の対象となります 。そのため軽貨物ドライバーとして開業するには、必ず黒ナンバーを取得して車両を事業用登録する必要があります。
黒ナンバー取得までの流れ(2025年最新)
未経験者でも順を追って手続きすれば、黒ナンバー取得は難しくありません。※2025年4月以降、新たに義務化された講習受講などのステップがあります。最新の取得フローは以下のとおりです。
- ステップ1:事前準備(車両・営業所の確保)
まず事業に使用する軽貨物車(軽バン・軽トラック等)を1台以上用意します。自宅でも構いませんので事業拠点となる営業所住所と、車両を駐める車庫(駐車場所)も準備しましょう。車検証上の用途が「貨物」となっている軽自動車であることが条件です。
ポイント:車両の車検証コピー、住民票または印鑑証明書(個人開業の場合)などを事前に取得しておくとスムーズです。 - ステップ2:必須講習・適性診断の受講(2025年制度改正)
2025年4月から新たに義務化された「貨物軽自動車安全管理者講習」を受講します。個人事業主の場合は自身が安全管理者となり5時間程度の講習を修了する必要があります。さらに、初めて開業する方は運転者の「初任適性診断」(約2時間の運転特性テスト)も受けなければなりません。講習修了証明書と適性診断結果票を受け取り、次の書類準備へ進みます。 - ステップ3:必要書類の作成・準備
黒ナンバー届出に必要な書類一式を揃えます。主な書類は経営届出書、運賃料金設定届出書、運賃料金表、事業用自動車等連絡書、車検証コピーなどです(詳細は次章「必要な書類と準備物」で解説)。書類が整ったら、不備がないか確認しましょう。 - ステップ4:運輸支局での届出
管轄の運輸支局(陸運局)に平日窓口へ行き、ステップ3の書類を提出します。問題なければその場で事業用自動車等連絡書に受付印を押して返してもらえます。2025年以降は安全管理者の選任届も併せて提出し、安全管理者講習修了の届出を行います。 - ステップ5:軽自動車検査協会でナンバー交付
運輸支局で押印済みの事業用自動車等連絡書を持って、軽自動車検査協会に行きます。車検証原本と現在のナンバープレート(黄色)も忘れず持参し、黒ナンバー交付手数料(約1,500円)を支払って新しいナンバープレートを受け取ります。車に取り付ければ晴れて黒ナンバー取得完了です。
必要な書類と準備物
黒ナンバー取得に必要な書類を、提出先ごとに整理します。提出先は「運輸支局」と「軽自動車検査協会」の2つです。
◆ 運輸支局に提出する書類
- 貨物軽自動車運送事業経営届出書 – 軽貨物運送事業を始める基本の届出書。正本用・控え用2部。
- 運賃料金設定届出書 – 運賃料金表で定めた料金を届け出る書類。正本・控え2部。
- 運賃料金表 – 距離制や時間制など運賃の一覧表。正本・控え2部。
- 事業用自動車等連絡書 – 使用車両の情報を記載し、運輸支局で押印してもらう書類。正本・控え2部。
- 車検証のコピー – 使用する軽自動車の車検証(自動車検査証)の写し。
- 住民票または印鑑証明書 – 個人事業主の場合の本人確認書類。発行後3ヶ月以内のもの。
これらの様式は国土交通省や各運輸支局の公式サイトからダウンロードできます。書類作成時は氏名・住所を公的証明と一致させ、車台番号など車検証の情報を正確に転記しましょう。運賃料金表の金額に迷う場合、運輸支局で閲覧できる標準的な料金例が参考になります。
◆ 軽自動車検査協会に提出・持参するもの
- 押印済みの事業用自動車等連絡書 – 運輸支局で受付印をもらったもの(有効期限1ヶ月以内)。
- 車検証の原本 – 軽自動車の車検証原本(コピー不可)。
- 現在のナンバープレート – 車に付いている黄色ナンバー(前後2枚)。
上記を提出すれば黒ナンバー(黒地に黄文字の新プレート)が交付されます。交付手数料は地域により1,500~2,000円程度です。交換時に車検証の登録番号も書き換わり、以後は事業用車両として扱われます。
※自家用から事業用への種別変更により、翌年度以降の軽自動車税は営業用(黒ナンバー)税額が適用されます。自家用より税金が安くなるメリットがあります。
2025年4月からの安全管理者講習とは?
2025年の法改正で新たに始まったのが「貨物軽自動車安全管理者講習」です。これは軽貨物事業者に対し、安全運行の知識習得を目的に義務化された講習制度です。営業所ごとに選任した安全管理者(個人事業主は本人)が、初回5時間程度の基礎講習を受講し、その後2年ごとに定期講習を受け続ける必要があります。
講習内容は、貨物軽運送事業の安全確保に関する法令・ルールから事故防止策まで多岐にわたります。各地域の運輸局や指定講習機関(NASVA等)で実施されており、最近ではオンライン講習にも対応しています。受講後には修了証明書が発行され、これをもって自社の安全管理者として届出を行います。
なお、新規開業時には「貨物軽自動車安全管理者選任届出書」を提出し、誰を安全管理者とするか国土交通省へ届け出ます。個人開業なら自分自身を安全管理者として届出します。届出書には講習修了年月日も記載する欄があるため、開業前に講習を受けていないと届出が受理されない可能性があります。
この講習制度は安全対策強化の一環であり、未受講のまま営業を続けると行政処分の対象となり得ます。実際、車両をリースする際にリース会社から講習修了証の提示を求められた例もあり、新ルール遵守への意識が高まっています。黒ナンバー取得とセットで、安全管理者講習の受講も必ず計画に入れておきましょう。
※2025年3月以前から事業を届け出ている既存事業者には2027年3月末までの猶予期間があります。しかし新規参入組は猶予なしで即適用となるため注意してください。また、新人運転者に対する初任指導と運転適性診断の受講も新たに義務化されていますので、併せて実施しましょう。
よくある勘違い・つまずきポイント
初めて黒ナンバーを取る際に、未経験者が陥りがちな誤解やミスをQ&A形式で整理します。
- 勘違い1: 「開業には特別な運転免許が必要?」 → いいえ、不要です。
黒ナンバー取得そのものに新たな運転免許は必要ありません。軽貨物車の運転は通常の普通自動車免許で可能です。大型トラックのような運行管理者資格も不要(軽貨物は届出制のため)で、その代わりに安全管理者講習が義務化されています。 - 勘違い2: 「白ナンバー車でも業務で荷物を運べる?」 → いいえ、運べません。
自家用ナンバー(白や黄)のまま荷物を有償で運ぶのは違法であり、厳しく禁じられています。軽貨物の運送には必ず黒ナンバー(事業用登録)が必要です。無許可営業は発覚時に行政処分や罰則の対象となるので絶対にやめましょう。 - 勘違い3: 「軽貨物の営業ナンバーは緑色?」 → 軽は黒です。
中型以上のトラック・バスは緑ナンバーですが、軽自動車の営業用は黒地に黄文字のナンバーです。取得手続きも異なり、軽貨物(黒ナンバー)は許可不要の届出制なので比較的簡単に取得できます(緑ナンバーは運送事業許可が必要)。 - 勘違い4: 「講習や適性診断は受けなくてもバレない?」 → いいえ、義務です。
2025年の法改正により講習未受講・診断未受診のまま営業することは認められません。運輸局や業界全体で遵守状況をチェックする動きがあり、講習修了証の提出を求められる場面もあります。安全のためにも必ず受講・受診しましょう。 - 勘違い5: 「手続きは土日でもできる?」 → 基本は平日です。
運輸支局・軽自動車検査協会の窓口対応は平日のみです。平日に時間を作れない場合は代行サービス利用も検討できますが費用が高いです。できれば平日に休みを取り、自分で手続きすることをおすすめします。 - 勘違い6: 「車を持ってなくても先に届出できる?」 → できません。
届出には車両の情報(車検証)が必須のため、少なくとも1台は車を用意してから申請します。車両手配→届出→黒ナンバー取得という順序を踏みましょう。リース車両で開業する場合も一度車両を確保してから登録する形になります。
以上のポイントに注意すれば、大きなつまずきなく黒ナンバー取得ができるはずです。それでも「自分で全部できるか不安…」という方は、プロのサポートを利用するのも一つの手です。当社Groでも未経験の方向けに開業支援を行っています。
実際にGroで開業した人のステップ
株式会社Groでは、未経験から軽貨物事業を始めるドライバーを対象に黒ナンバー取得代行を含む開業サポートを提供しています。実際にGroの支援でスムーズに開業された方の例をご紹介します。
◆ 未経験Aさん(30代)の場合
会社員から配送ドライバーへの転身を決意したAさんは、右も左もわからない状態でGroにご相談いただきました。当社スタッフがヒアリングしたところ、車両はこれから用意するとのことだったため、車選びのアドバイスから開始。合わせて黒ナンバー取得の段取りをご説明し、Aさんの代わりに必要書類の準備と届出手続きを当社が代行しました。Aさんには住民票などの必要書類をご用意いただくだけでOK。運輸支局への経営届出や軽自動車検査協会でのナンバー受取も当社スタッフが同行しサポートしました。
また、義務化された安全管理者講習の予約も代行し、オンライン講習を受講いただきました。講習修了後の届出も滞りなく完了。車両の購入から約2週間で黒ナンバー取得となり、Aさんは想定より早く開業初日を迎えることができました。「自分一人ではこんなにスムーズにいかなかった。プロにお願いして正解でした!」とAさんにも大変喜んでいただけました。
このようにGroでは、車両手配から開業手続き、仕事の紹介までワンストップでサポートしています。「何から始めればいいかわからない」「手続きを代行してほしい」といった要望にお応えできますので、安心してスタートを切りたい方はぜひご利用ください。
- 相談・ヒアリング – まずはLINEやお電話でお気軽にご相談いただけます。専任スタッフが疑問にお答えしながら開業プランを一緒に考えます。
- 書類準備サポート – 必要書類の取得方法や記入方法を丁寧にレクチャー。面倒な場合は当社スタッフが代理取得・記入代行も行います。
- 届出手続き代行 – 運輸支局への経営届出やナンバー交付の手続きを当社が代行。お客様に代わって窓口対応いたします。
- 講習受講サポート – 貨物軽自動車安全管理者講習の予約手配から受講方法の案内、修了後の届出までフルサポートします。
- 研修・案件紹介 – 開業後すぐに稼働できるよう、配送の基礎研修や案件(仕事先)のご紹介まで対応します。
Groのサポートを活用すれば、未経験でも黒ナンバー取得から開業まで迷うことはありません。書類の不備で何度も窓口に通うようなストレスもゼロです。興味のある方はぜひ一度お問い合わせください。
わからないことはLINEで相談できます
黒ナンバー取得について「ここが分からない」「自分の場合はどうなる?」といった疑問がありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。下記の「LINEで気軽に相談する」ボタンからメッセージを送っていただければ、Groの担当者が迅速にお答えいたします。専門知識のあるスタッフが丁寧に対応しますので、ちょっとした質問でも大歓迎です。相談は無料ですので安心してご利用ください。
未経験からのチャレンジを迷っている方も、まずは情報収集から始めてみませんか?皆様の新しい一歩をGroが全力でサポートいたします!
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