軽貨物ドライバー開業の手順を完全ガイド|未経験でも失敗しない始め方と必要な準備とは?

未経験だけど軽貨物ドライバーとして独立開業してみたい――そう考えているものの、「失敗したくない」「何から始めればいいのか不安」という方も多いのではないでしょうか。近年、ネット通販の拡大で配送ニーズが増え、軽貨物ドライバーの需要は高まっています。実は、軽貨物ドライバーとして開業する手続きは比較的簡単で、特別な資格や厳しい審査もありません。必要な準備さえ整えれば、未経験からでもスタートできます。

本記事では、未経験の方が軽貨物ドライバーとして開業するための具体的な手順と必要な準備をわかりやすく解説します。失敗しないポイントや不安を減らすコツもあわせて紹介しますので、「自分でもできるかな…」と心配な方はぜひ参考にしてください。

軽貨物ドライバー開業の手順

この動画では、軽貨物ドライバーとして初日を迎える前に「何を準備しておくべきか」をGroの視点で紹介しています。開業準備中の方にとって、この記事の内容とあわせて見ることで、当日の不安を軽減し、スムーズにスタートできるはずです。


軽貨物運送の仕事を始めるには、以下のようなステップで準備と手続きを進めます。一つひとつ確認していきましょう。

手順1:車両・駐車場・営業所を用意する

まずは配送に使う軽貨物車両を用意します。一般的には軽バンや軽トラックを使用します。ご自身で購入しても良いですし、リース・レンタルを活用する方法もあります。中古車なら数十万円程度から手に入りますし、初期費用を抑えたい場合はリースで月々の支払いにする選択も可能です。

次に車両を置く駐車場(車庫)を確保しましょう。営業所(事業所)に併設した駐車場が原則ですが、ご自宅を営業所として届け出て、近隣(目安2km以内)に駐車場を借りる形でも問題ありません。自宅に駐車スペースがあるならそのまま活用できます。都市部で駐車場を借りる場合は月極駐車場代も考慮に入れておきましょう。

営業所としては新たに事務所を構える必要はなく、ご自宅を「営業所」として届け出て構いません。自宅の住所を営業所所在地として登録できます。要は、事業の拠点と連絡先があればOKです。

手順2:運輸支局に「貨物軽自動車運送事業」の届出をする

車両と拠点の準備ができたら、運輸局の支局(運輸支局)に対し貨物軽自動車運送事業の経営届出を行います。これが、軽貨物ドライバーとして正式に事業を始めるための手続きです。管轄の運輸支局窓口で所定の書類を提出すれば、特別な審査なく事業者登録が完了します。

提出が必要な主な書類は以下のとおりです(各運輸支局のウェブサイトからダウンロード可能です)。

  • 貨物軽自動車運送事業経営届出書:氏名・住所、営業所の位置、車両数、運送約款など事業内容を記載する書類
  • 事業用自動車等連絡書:事業で使用する車両の詳細を記載する書類
  • 運賃料金表:距離制や時間制の運賃、割増料金等、運送料金の設定を示す書類
  • 車検証のコピー:使用する車両の車検証(保安基準適合証)の写し

これらを準備し、運輸支局に届け出ましょう。窓口に提出するとその場で書類を確認して受理されます。難しい内容はありませんが、不安な場合は事前に書き方の見本を確認しておくと安心です。

手順3:営業ナンバー(黒ナンバー)を取得する

事業の届出が済んだら、軽貨物車両に黒ナンバー(事業用ナンバー)を取得します。黒ナンバーとは、営業用の軽自動車に付ける黒地に黄色文字のナンバープレートのことです。自家用(白ナンバー)のままでは営業できないため、必ず黒ナンバーへの切り替えが必要になります。

黒ナンバーを取得するには、運輸支局で事業用自動車等連絡書(届出時に押印されたもの)車検証のコピー、そして現在付けているナンバープレート(自家用から変更する場合)を提出します。手続きを行えば、新しい黒ナンバーが交付されます。ナンバー代の数千円程度の費用で取得できます。

これで晴れて車両が営業用(事業用)として認められました。なお、株式会社Groでは黒ナンバー取得の代行サービスも提供しています。手続きに不安がある方や時間が取れない方は、プロのサポートを活用するのも一つの方法です。

手順4:任意保険(自動車保険・貨物保険)に加入する

営業用の車で配送を始める際は、任意保険への加入も忘れずに行いましょう。自動車には強制保険である自賠責保険がありますが、補償範囲が限られます。万一の事故に備え、以下のような任意保険に加入しておくことが強く推奨されます。

  • 対人賠償保険:事故で他人を死傷させた場合に備える保険
  • 対物賠償保険:事故で他人の車両や物を壊した場合に備える保険
  • 車両保険:事故で自分の車が受けた損害に備える保険
  • 貨物保険:事故や盗難で運搬中の荷物に損害を与えた場合に備える保険

とくに貨物保険は、運んでいる荷物に万が一のことがあった際に荷主への賠償をカバーできるため、加入しておくと安心です。精密機器や高価な商品を扱う可能性もありますので、保険料はコストになりますがリスク対策として検討しましょう。

手順5:税務署に開業届を提出する(個人事業の開業手続き)

黒ナンバーを取得し配送の体制が整ったら、税務署に開業届を提出しましょう。軽貨物ドライバーは個人事業主(フリーランス)として業務委託契約で働く形が一般的です。正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」という書類で、事業開始から1ヶ月以内に所轄税務署へ提出します。

合わせて、青色申告を希望する場合は「青色申告承認申請書」も提出しておきます。青色申告を行えば経費計上の幅が広がり節税メリットが大きいので、本格的に事業を行うなら検討すると良いでしょう(開業と同時に提出するのがベストです)。

ここまでで基本的な開業手続きは完了です。個人事業の届け出は提出自体に費用はかからず、税務署で用紙に記入すればその場で受理されます.

法人化は必要?
将来的に事業が大きくなった場合、法人(会社)を設立して運送業を営む選択肢もあります。法人化すると行政や金融機関からの信用が高まり、融資を受けやすくなったり各種助成金を活用しやすくなる利点があります。
しかし一方で、設立に約20〜30万円の費用がかかることや、法人税の申告・会計処理など事務負担も増えます。開業時点では無理に法人化せず、まずは個人事業主として始めるのが一般的です。事業が軌道に乗り、課税所得が大きくなってきた段階で法人化を検討すると良いでしょう。
なお、株式会社Groでは法人設立の支援も行っています。将来的に会社を作って事業を拡大したいという場合も、専門家のサポートを受けながら準備を進められます。

手順6:配送案件を確保し事業を開始する

各種手続きが完了したら、いよいど軽貨物ドライバーとしての仕事を開始します。ただし、肝心の「配達する荷物の仕事」を確保しなければ収入になりません。開業後に「さて、どうやって仕事をもらおう?」と困ることのないよう、仕事のあては事前に考えておくことが重要です。

軽貨物ドライバーが仕事を得る主な方法には次のようなものがあります。

  • 運送会社と直接業務委託契約を結ぶ:大手の宅配便企業や地域の運送会社と契約し、決まったエリアの集配やルート配送を担当します。定期的な配送業務を任せてもらえるため、仕事量が安定しやすい方法です。
  • 配送マッチングサービスを活用する:Uber EatsやAmazon Flex、PickGo、Lalamove(ララムーブ)など、個人ドライバーと荷主をマッチングするプラットフォームに登録し、アプリ経由で配送依頼を受ける方法です。好きな時間に好きな案件を選べる手軽さがあります。
  • 軽貨物ドライバーのフランチャイズに加盟する:軽貨物配送のフランチャイズ募集に加盟し、開業支援を受けながら仕事を斡旋してもらう方法です。初期費用(加盟金)が発生しますが、研修や営業支援が受けられるメリットがあります。

このように、仕事を得る手段はいくつかあります。それぞれにメリット・デメリットがありますが、未経験のうちは実績のある企業やサービスを活用するのがおすすめです。例えば株式会社Groでは、100件以上の提携案件の中から最適な配送案件を紹介できます。条件に合った仕事をマッチングしてもらえるため、「仕事が見つからない」「稼げない」といった心配を減らせるでしょう。さらにGroでは24時間対応のLINEサポートで業務上の相談にも乗ってくれるため、初めての開業でも安心して仕事を始められます。

未経験でも失敗しないためのポイント

一通り開業の手順を踏めば、誰でも軽貨物ドライバーとしてスタートできます。しかし、「誰でも始められる」からこそ油断して準備不足だと失敗につながる恐れもあります。最後に、未経験から開業する際に失敗しないための重要ポイントを確認しておきましょう。

ポイント1:入念な事前準備と資金計画を行う

「とりあえず始めてみよう」と十分な下調べや計画をせずに開業すると、思わぬところでつまずきがちです。成功している人ほど、始める前に入念な準備をしています。必要な手続きや費用について情報収集し、シミュレーションしておきましょう。

特に資金計画は重要です。車両の購入費用や保険料、ガソリン代など開業にはまとまった出費が伴います。また開業直後は収入が不安定になる可能性もあります。初期費用と少なくとも数ヶ月分の運転資金を用意してからスタートすることで、資金不足による失敗リスクを下げられます。

ポイント2:仕事のあてを開業前に確保しておく

独立開業したからといって、黙っていて仕事の依頼が舞い込んでくるわけではありません。開業前から「どこから仕事をもらうか」を考え、準備しておくことが大切です。具体的には、先述のように業務委託契約を結ぶ相手先を探したり、マッチングサービスや配送プラットフォームに登録しておくなどの行動です。

「開業してから営業しよう」では出遅れてしまい、開業後に仕事がなくて困る状況に陥りかねません。知人の伝手を頼って配送案件を紹介してもらうなど、どんな形でもいいので最初の仕事先を確保してから開業日を迎えるようにしましょう。また、特定の1社に頼りきりだと万が一契約が途切れたときに困るため、可能であれば複数の取引先を持つことも心がけたいポイントです。

ポイント3:「未経験OK」に油断せずプロ意識を持つ

軽貨物ドライバーの求人を見ると「未経験歓迎」「年齢不問ですぐ始められる」など魅力的な言葉が並んでいます。確かに特別な資格がなくても誰でも挑戦できる仕事ですが、「稼げるらしい」と安易に飛びついてしまうのは禁物です。

配送の仕事は時間に追われますし、荷物を丁寧に扱う責任もあります。サービス業としてお客様への礼節や報連相も求められます。肉体労働でもあり長時間運転や力仕事で想像以上にハードな面もあります。

「未経験でもできる=楽に稼げる」というわけでは決してありません。最初は慣れないことも多く大変ですが、プロのドライバーとしての意識を持って真摯に取り組めば、信頼を得て仕事も軌道に乗りやすくなるでしょう。

ポイント4:健康管理と安全運転を心がける

軽貨物ドライバーにとって、体が資本です。長時間の運転や荷物の持ち運びが続くと、体力的に疲労が蓄積します。無理な働き方をすると事故のリスクも高まります。スケジュールに余裕を持たせ、意識的に休憩を取るなど自己管理を徹底しましょう。睡眠時間を削って働き続けるようなことは避け、コンディション維持に努めることが大切です。

また、常に安全運転を最優先してください。交通ルールを守り、安全確認を怠らずに運転することはプロとしての責任です。事故を起こしてしまうと自分の怪我や車両損傷だけでなく、他者への賠償や信頼喪失にもつながり、事業継続が困難になります。日頃から車両の点検・メンテナンスも欠かさず行い、安心・安全な配送を心がけましょう。

ポイント5:事務作業(経理・確定申告)もきちんと行う

開業後はドライバー業務に集中しがちですが、経理や税金関連の事務作業も非常に重要です。個人事業主として毎年必ず確定申告を行う必要があるため、日頃から帳簿付けや領収書の整理を習慣にしておくと後で慌てずに済みます。

「とりあえず稼ぐことが優先」と経理を後回しにすると、税金の支払いや申告漏れで痛い目に見ることになりかねません。開業時に税務署へ「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出した際に、会計ソフトの活用について相談してみたり、先輩ドライバーに経理のコツを聞いてみたりするのも良いでしょう。収入と支出をきちんと管理し、期限内に納税まで済ませることまで含めて一人前の事業者です。

まとめ:不安なときはサポートを活用して一歩前へ

軽貨物ドライバーの開業は、正しい手順で準備を進めれば未経験の方でも十分にチャレンジ可能です。必要な届け出や準備を一つひとつ確実にこなし、上記のポイントに注意しておけば、大きな失敗を避けてスタートできるでしょう。

とはいえ、初めてのことに不安があるのは当然です。その場合は、業界に詳しい専門のサポートを活用することで安心材料を増やすことができます。株式会社Groでは、前述したように黒ナンバー取得代行最適案件の紹介(100件以上の豊富な案件からマッチング)法人設立の支援24時間対応のLINEサポートなど、未経験から開業するドライバーを全面的にバックアップする体制を整えています。プロのサポートを受けながら準備を進めれば、「とにかく失敗したくない」という方でも一つひとつ不安を解消しながら前に進めるはずです。

軽貨物ドライバーという新たなキャリアへの第一歩、ぜひ安心して踏み出してみてください。

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